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「例のカードを持ちましょう」e-Tax利用の簡便化

個人納税者の方のe-Taxシステム改修

国税庁は、マイナンバーカード搭載の電子証明書やマイナポータルの連携機能の活用をめざし、日々システム改修を進めているそうです。平成30年7月11日には「e-Tax利用の簡便化の概要について」というお知らせを出しています。

 

簡便化には2つの方法があるが……

リリースでは「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」が紹介されています。

「マイナンバーカード方式」は、マイナンバーカードとカードリーダーを利用して申告等のデータの送信を行う作業ですが、従来は税務署にe-Taxの開始届出書を提出し、e-TaxのID・パスワードを受領する必要がありました。平成31年1月以降は、マイナンバーカード方式の場合、届出書の提出やID・パスワードの受領は必要なくなります。これによりe-Taxの利用開始が簡便化されます。

「ID・パスワード方式」は税務署で職員による本人確認後に発行されるID・パスワードを用いてe-Taxを行えるようになるものです。ただし、この方式は国税庁Webサイトの「確定申告書等作成コーナー」でのみ利用できるそうです。

 

ID・パスワード方式の落とし穴?

平成31年1月以降、e-Taxホームページから確認できるメッセージボックスに保管されている受信通知(e-Taxでの申告履歴・正常に申告書が受理された通知・申告についてのエラーメッセージなどが税務署から届きます)の閲覧には、原則としてマイナンバーカード等の電子証明書の認証が必要となるそうです。つまり、ID・パスワード方式では結果表示等が確認できない模様です。国税庁は「ID・パスワード方式はあくまでマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応」としています。電子申告も普及させたいが、平成29年3月時点で全国8.4%というマイナンバーカードの普及率も上げたい、という本音が透けているように思えます。

なお、平成31年からはスマートフォン等でも確定申告書等作成コーナーが利用できる改良も施される予定です。

義援金と支援金

災害への寄附を募る動き

今年は地震・大雨と災害が続いています。被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。災害が発生した際、盛んに各団体が寄附を募りますが、その中には「義援金」と「支援金」があるのをご存じでしょうか?

 

義援金は被災者に渡される

義援金は、「義援金分配委員会」がとりまとめて、配分対象被災地の自治体へ送金されます。そこから被災された方々へ直接募金を渡すものとなります。

義援金の特徴としては「自治体への寄附として扱われる」事です。個人が寄附をした場合は「ふるさと納税」の扱いとなりますので、寄附者の所得・控除によって定められている上限金額までの寄附であれば、自己負担を2,000円で済ます事ができます。いわば自分が将来納める税金を、被災地域の救済のための目的税として納める事ができるのです。

ただし、計算は「ふるさと納税」と同じ扱いになるため、別途ふるさと納税をしている場合は、合算した金額で上限金額を考える必要があります。

 

支援金は支援団体への活動資金に

支援金は被災者の生活復旧や、避難生活の援助等、各団体が標榜している活動に使われる募金となります。組織が活動するにはどうしてもお金が必要ですし、被災者を助ける細やかな活動という面では、各団体への支援金募金は大きな力を発揮します。しかし支援金は「団体の活動費」になりますから、寄附した人は、適切に寄附金を使用しているかをチェックする必要があるかもしれません。

個人から公益法人や認定NPO法人への支援金の寄附は、寄附金税額控除が適用されるケースがあり、通常の寄附金控除と税額控除の選択適用ができます。また、寄附先がお住まいの都道府県・市区町村の認定を受けている団体の場合は、住民税の税額控除が受けられます。

義援金と支援金、どちらも被災者のために、という寄附の意義は変わりません。正しい知識と税の控除の仕組みを知って、効率的に支援を行えると良いですね。

副業の給料は乙欄課税

柔軟な働き方と副業・兼業の促進

昨年10~12月にかけて実施された厚生労働省の「柔軟な働き方に関する検討会」では、テレワークや副業・兼業といった柔軟な働き方について、その実態や課題の把握及びガイドラインの策定等に向けた検討が行われました。また、今年1月には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が作成され、モデル就業規則も改定されました。副業を容認している企業はまだ少なく、一般的なものとはなっていませんが、今後は多様な働き方が認められていくことと思われます。

 

給与と源泉徴収

会社や個人が、人を雇って給与を支払った場合には、その支払の都度、支払金額に応じた所得税及び復興特別所得税を差し引いて国に納めなければなりません。この所得税及び復興特別所得税を差し引いて、国に納める義務のある者を源泉徴収義務者といいます。

源泉徴収義務者は、所得税及び復興特別所得税を源泉徴収税額表に基づいて計算します。源泉徴収税額表は甲欄、乙欄、丙欄の3つに分かれており、正社員などに支給する主たる給与の支払者からの給与の源泉所得税は、甲欄を適用して計算します。

 

副業の給与の源泉徴収

甲欄が適用できるのは扶養控除等申告書を提出した主たる給与のみですので、副業の給与は乙欄で課税しなければなりません。乙欄は扶養控除などが認められませんので、甲欄に比べ税率が高くなっています。

月給で支払う場合は月額表の乙欄を、日給で支払う場合は日額表乙欄を適用します。

 

副業の給与収入がある人の確定申告

副業の給与収入がある人は、その収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超えた場合、確定申告が必要です。一方、それらの合計額が20万円以下の場合、確定申告は不要です。しかし、確定申告をすることで税金が還付になるケースもありますので、有利な方を選択すると良いでしょう。

給与所得控除に関する一考察

給与所得控除の一律引き下げとは

税理士会や税の専門家の間では、課税の公平という観点から現在の給与所得控除は多すぎるのではないかという意見が多数派です。他の先進国との比較でも多すぎるという意見が主流となっております。

そこで今年の税制改正では、給与所得控除が一律10万円の引き下げとなり、上限額も220万円から195万円に引き下げられました。但し給与所得控除には生活保障的な配慮がありましたので、基礎控除を一律10万円上げることで、年収850万円までの給与所得者の税負担は変わりませんでした。

 

給与所得控除は多すぎるのか?

所得税は、収入から必要経費を引いて計算された所得金額から最低限の生活保障を担保するために所得控除を引いて課税所得金額を求め税率を掛けて計算されます。

給与所得控除というと所得控除の一種と勘違いされそうですが、実は必要経費として概算で計上できる経費のことです。

商売では年収1000万円でも仕入や光熱費・交通費等必要経費が掛かります。これらを控除して400万円の利益が出てこれを個人事業所得として申告した場合は、1000万円-600万円(必要経費)=400万円が所得金額ということになります。この商売を会社にして利益の400万円を給与でもらうと会社の利益は0円で個人は給与所得ということになり、給与所得の必要経費である給与所得控除が引けることとなります。改正後でも124万円の給与所得控除が引けるため、個人の所得金額は276万円ということになります。

こういった節税は一般的に普及しており、多くの個人商店はほとんどが法人化して一族みんなで給料をもらうことでかなりの節税効果を発揮しております。

 

現実は単純ではない

現在の所得計算において、課税の公平を図るということを厳密に突き詰めれば給与所得控除は無くさなければならなくなると思います。

しかし一方で利子・配当・不動産等の不労所得といわれている、働かないで得た所得と労働の対価が同じ所得計算で良いのかといった議論もあります。

これには各国の国民性や歴史的背景が深くかかわっていて、そう簡単に結論の出る問題ではないと思われます。

給与所得控除と公的年金控除

何故10万円の引き下げか

平成30年の税制改正で給与所得控除と公的年金控除の額がそれぞれに一律10万円引き下げられました(代わりに基礎控除が10万円引き上げられました)。

平成26年12月の日本税理士会連合会の税制審議会の答申では、給与所得控除と公的年金控除は多すぎると答申しています。

理由は所得計算と所得控除の趣旨を明確にすべきということによっています。

 

所得税の計算方法

所得税を計算する手順は以下となります。

①各種所得の金額を計算します

収入の種類により現在は次の8つに分類して所得金額を計算します。

利子・配当・給与・不動産・事業・山林・譲渡・雑収入です。内容は多々ありますが計算の原則は(収入金額)-(必要経費)=所得金額です。

②所得控除を差し引きます

社会保険料や医療費等、支払った経費の他、扶養控除・配偶者控除・基礎控除などの最低の生活を保障するための控除があります。

③所得金額から所得控除を差し引いて課税所得金額を算出し、これに税率を掛けて税額を算出します

④その後住宅取得控除や配当控除等の政策的な税額控除を引いて納税額が確定します。

 

日本的配慮か?

給与所得控除と公的年金控除は①の所得金額の計算での必要経費に相当するものです。給与所得者は給与という収入を得るために掛かる経費は概ねその企業が負担しているのが現状で、ほとんどないのではないか、更に公的年金の必要経費である掛金は既に社会保険料控除で控除されているのではないか、給与所得控除と公的年金控除には、必要経費以上の生活保障という観点からの配慮があるのではないか、生活保障を云々するのであれば、②の所得控除で行うのが筋ではないか、というのが、多すぎるという答申の趣旨です。

課税の公平という観点からすると、①の他の収入の所得計算から控除できる必要経費はほとんど支出したものに限られます。

現在の社会において労働の対価はほとんど給与所得です。公的年金も給与所得の延長にあります。2つの控除の由来は労働の対価を尊重する日本独特の配慮のようです。

基礎控除引上げ・給与所得控除引下げに伴う各種所得控除の改正

基礎控除・給与所得控除改正に伴って変更

平成30年税制改正の基礎控除は原則10万円の引上げ、給与所得控除は原則10万円の引下げに伴って、平成32年分所得税からは周辺の所得控除のルールが少しずつ変わっています。内容を見てみましょう。

 

●配偶者控除・扶養控除・配偶者特別控除

現行合計所得金額38万円以下の同一生計配偶者・親族は配偶者控除・扶養控除の対象でしたが、改正後は合計所得が48万円以下(給与収入換算では103万円以下で現行と変わらず)となります。

現行合計所得38万円超123万円以下の配偶者を有する方は、最大38万円の配偶者特別控除となっていましたが、改正後は合計所得が48万円超133万円以下(給与収入換算では現行と変わらず)となります。

 

●家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例

現行家内労働者等について、必要経費が65万円に満たないときは、65万円を必要経費にできましたが、改正後はその額が55万円(基礎控除との控除額合計は103万円で変わらず)となります。

 

●青色申告特別控除(65万円控除)

現行正規の簿記に従い記帳する等一定要件を満たす青色申告者に65万円の控除となっていますが、控除額が55万円(基礎控除との控除額合計は103万円で変わらず)となります。

 

青色申告特別控除はさらに追加で控除

列挙したものに関しては結局「今と変わらない結果になる」のですが、青色申告特別控除は従来の適用要件に加えて「e-Taxによる申告(電子申告)」又は「電子帳簿保存」を行うと、引き続き65万円の控除が受けられるようになります。

「電子申告」は決算申告書・青色申告決算書等のデータを国税庁に送って申告するシステムです。今時の税理士事務所ならば大抵は対応していますし、国税庁の「確定申告書作成コーナー」でも電子申告可能です。「電子帳簿保存」は「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請書」を税務署に提出し承認を受ける必要があります。原則、年の途中の申請は認められませんが、平成32年に限っては年の途中の申請でも承認を受けてから12/31までの間を電子帳簿保存していれば65万円控除を受けられるとの事です。

給与所得控除等の改正

近年少なくなり続けている控除

給与所得控除とは、支払われた給与等の収入金額から、勤務に伴う必要経費を概算して一定計算額で控除が受けられるものです。簡単にいうと「サラリーマンの経費を想定して収入金額から引いてくれる」制度です。近年は改正が相次ぎ、次第に給与所得控除額の上限が下がってきています。

平成24年分以前の給与所得控除は、収入1,000万円超の場合で収入金額×5%+170万円(つまり上限はありませんでした)、平成25年から平成27年分は1,500万円超の場合で控除額の上限が245万円、平成28年は1,200万円超の場合で控除額の上限が230万円、平成29年以降は1,000万円超の場合で控除額の上限が220万円となっていました。

 

平成30年税制改正でさらに低下

平成30年税制改正で、平成32年分所得税から給与所得控除額の上限は年収850万円超の場合で195万円となります。

ただし、今回の改正については、22歳以下の扶養親族のいる「子育て世帯」や特別障害者がいる「介護世帯」については、「所得金額調整控除」が組み込まれ、基礎控除の引上げと併せて、現行制度との比較で、負担増減は無いように、配慮がなされています。

 

公的年金等控除も改正

公的年金等控除も改正が行われ、平成32年分所得税から、控除額を一律10万円引き下げ、公的年金等収入1,000万円を超える場合の控除額に195万5,000円の上限を設定、年金以外の高額所得がある場合の控除額の引下げが行われます。

なお、給与と年金の両方がある人の場合は、合計20万円の控除縮減にならないように、給与所得で調整されます。

 

場合分けで複雑になった?

給与収入関連の税制周辺には「但し書き」が乱発されているように思えます。サラリーマンが自分の税額を簡単に計算できる時代ではなくなったようです。

災害に関する個人の税の軽減

災害により被害を受けた際の軽減

大阪府北部地震の被害に遭われた皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。

災害について被害を受けた方には、法人・個人それぞれに税の手続きの延長や救済措置が多く設けられています。今回はその中でも、直接的に個人の税金を減免してくれる制度の紹介をいたします。

 

「雑損控除」の内容

雑損控除は納税者か、生計を一にする配偶者・親族の所有する資産に被害を受けた場合適用されます。【(損害金額+災害関連支出の金額-保険金等の補填)-(総所得金額×10%)】か、災害関連支出(住宅や家財の取壊し費用等)の金額-5万円のどちらか多い金額が雑損控除としてカウントされます。

申請の方法は、確定申告書の第2表にある「雑損控除」の欄に記入し、災害等に関連した支出の額面が分かるものを添付します。

 

「災害減免法による所得税の軽減免除」

雑損控除の他にも「災害減免法による所得税の軽減免除」というものがあります。こちらは「所得金額の合計額が1,000万円以下」「被害金額がその時価の2分の1以上」という制限がありますが、その名の通り所得税が軽減・免除される内容になっています。

 

軽減または免除される所得税の金額

所得金額の合計 減る所得税額
500万円以下 所得税額の全額
500万円超~750万円以下 所得税額の1/2
750万円超~1,000万円以下 所得税額の1/4

なお、「雑損控除」と「災害減免法による所得税の軽減免除」はどちらか1つのみ適用となりますので、有利な方を選択しましょう。

「災害減免法による所得税の軽減免除」に関しては、住宅・家財等の損失額の計算が必要です。国税庁のWebサイトには、「被災した住宅、家財等の損失額の計算書」があり、「災害減免法による所得税の軽減免除」を申請する際には、この計算書を確定申告書に添付すると良いでしょう。

 

災害に遭った際は「それどころではない」というのもごもっともです。少し落ち着いた時に、周囲から「こんな制度があるよ」と教えてあげるといいかもしれませんね。

平成30年度税制改正でちょっと変更 給与所得者の特定支出控除の改正

知らない人も多い?「特定支出控除」

「給与所得者の特定支出控除」ってご存知ですか? 「サラリーマンの経費計上制度」と言っても良いものなのですが、要件が厳しいため、あまり普及しているとは言えない控除です。特定基準の金額以上に、通勤費・転居費・研修費・資格取得費・帰宅旅費・勤務必要経費(図書費・衣服費・交際費等の合計:上限65万円)を業務に必要と認められ、使った場合に給与所得から控除ができる制度です。このように書くと「控除できる物も多いし、すごくいいじゃない!」と思いがちですが「経費合計が給与所得控除の額の1/2を超えた部分から」のみが控除となります。

例えば平成30年で年収600万円の方の場合、給与所得控除の額は174万円。特定支出費用が給与所得控除の半分である87万円を超えたら、超えた部分の額が所得控除となります。また、上記費用が「職務の遂行に直接必要であった」と、給与の支払者から証明書に一筆もらって確定申告する必要もあります。

 

出張族・単身赴任者向けの改正?

平成30年度税制改正では、「業務の遂行に直接必要な旅費等で通常必要と認められるもの」の追加と、「単身赴任者の帰宅旅費」が、1か月に4往復を超えた部分が今までは対象外でしたが、その制限が撤廃されガソリン代と高速代も追加でOKという事になりました。自費で旅費や帰宅費用を捻出していた出張族や単身赴任者にはうれしい改正かもしれませんが、給与所得控除の1/2の額のハードルは依然健在ですから、まだまだ普及には遠いような気がします。

 

適用は平成32年から

財務省の「税制改正」パンフレットには載っていない、このちょっとした改正(国税庁の「改正のあらまし」には載っています)の適用は平成32年分所得税からです。ちょうど給与所得控除も改正で一律10万円引き下げられる予定ですから、若干ではありますが、特定支出控除のハードルも下がります。この機会に、自費負担が多い職務の方は、年間どのくらいの支出があるか、計算してみてはいかがでしょうか?

なお、「会社が負担してくれた費用」は、当然に特定支出控除とはなりません。また「職務の遂行に直接必要」なものしか認められませんのでご注意ください。

変わる基礎控除とその歴史

平成32年分所得税から適用される改正

平成30年の税制改正によって、これまでは一律1人38万円とされていた所得税の基礎控除が、合計所得金額が2,400万円以下の人は48万円に引き上げられます。

2,400万円超~2,500万円以下の人は基礎控除が段階的に減額され、2,500万円を超える人は基礎控除がゼロになります。

合計所得金額 所得税の基礎控除の額
2,400万超~2,450万円 32万円
2,450万超~2,500万円 16万円
2,500万円超 適用されません

 

設立趣旨は生存権の保護だった?

基礎控除は1947年(昭和22年)に創設されました。「納税者本人や納税者の配偶者、扶養親族の最低限の生活を維持するために必要な収入を守る」という趣旨があったとされています。過去には頻繁に金額を変更した事もありましたが、年間生活費を計算した際の献立・生活があまりにもお粗末だった事もあり、顰蹙を買う事も多かったようです。

なお、「平成29年4月1日現在法令等」と前書きがある国税庁の説明では趣旨には一切触れてはおりませんが、簡素に「基礎控除は、ほかの所得控除のように一定の要件に該当する場合に控除するというものではなく、一律に適用されます」となって、設立趣旨には沿っています。これが今回の改正で崩れる事になります。

 

多様な働き方に対応した改正と言うが

今回の改正の趣旨には「働き方の多様化を踏まえ、働き方改革を後押しする観点」と明示されています。

諸外国の水準と比べ過大となっている給与所得控除と、公的年金等控除からは共に10万円ずつ控除が低くなる改正を併せて行う他、子育て世帯等には「調整控除」を入れる事によって負担が増えないような改正も行われます。結果、一般的な年収のサラリーマン世帯には一連の改正によって税の増減は発生しない事になります。

ただ、当初の設立趣旨であった、憲法で定められている生存権への税制からのアプローチである人的控除、その根幹であった基礎控除を無くすと言うのはいかがなものかと思われます。

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