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新たな定款認証制度がスタート

暴力団等への対策と新たな定款認証制度

暴力団対策法や各自治体での暴力団排除条例など、暴力団に対する規制は年々厳しくなっていますが、今後は株式会社等を設立する際に行う定款認証の場面でも取り締まりを強化するようです。

 

「原始定款」と公証人の「認証」

会社を新規に設立する際、まず必要になるのが「定款」と呼ばれる規則です。事業内容、商号、本店所在地、役員の数など、会社の根本的な事項を定めていることから、「会社の憲法」と呼ばれることもあり、設立時に作成する定款を特に「原始定款」と言います。株式会社や一般社団法人等、一部の法人の原始定款については、ただ作成するだけでは足りず、公証役場で公証人から正当な手続きにより定款が作成されたことの証明を受けなければなりません。これが定款の「認証」という制度です。

この認証制度について、平成30年11月30日から改正公証人法施行規則が施行され、公証人に定款認証を依頼(嘱託)する際、設立する株式会社等の実質的な支配者になる者が、暴力団員等に該当するか否かを申告することが必要になりました。

 

改正の内容と対象法人

今回の改正は、法人の実質的支配者、つまり、議決権の保有割合等により実質的に法人の事業経営を支配できる株主などを把握し、暴力団や国際テロリストによるマネーロンダリング等法人の不正使用を抑止することを目的とした措置です。

申告された実質的支配者が、暴力団員等に該当する恐れがあると認められた場合には、公証人に対し必要な説明を求められることになります。申告がない場合、申告があっても設立行為に違法性があるとされた場合には、定款の認証を受けることができません。

この改正の対象となる法人は、株式会社、一般社団法人、一般財団法人の3種類です。定款の認証には電子認証、書面による認証とありますが、どちらの場合も新たな認証制度の対象となりますので、暴力団員等に該当するか否かの申告が必要になります。

3種類目の租税に関する条約 大型案件が初めて運用された!!

3種類の租税に関する条約

文書による国家間の合意が条約であり、租税に関して国家間で締結されているものには、①租税条約、②情報交換協定、③税務行政執行共助条約があります。

①租税条約は、正式名称が「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府と〇〇国政府との間の条約(協定)」とされているものであり、2018年9月1日現在、58本、69か国・地域と結ばれています。

②情報交換協定は、「租税に関する情報交換を主たる内容とする条約」で、11本、11か国・地域と結ばれています。

③税務行政執行共助条約は、各国間で情報の交換や徴収における支援など、相互の行政支援に関する取決めで、締約国は我が国を除いて90か国(適用拡張により107か国・地域)です。

 

それぞれの条約の目的と使われ方

①租税条約は、課税関係の安定(法的安定性の確保)、二重課税の除去、脱税及び租税回避等への対応を通じ、二国間の健全な投資・経済交流の促進に資するものです。

たとえば、外国にソフトウェアなどの著作権の使用料を払ったりする際に、日本の所得税の適用では20.42%源泉徴収しなければならないところ、「租税条約に関する届出書」の提出をすることで、10%に軽減されたり、ゼロ%に免除されたりして、経済交流の促進に寄与します。

②情報交換協定は、いわゆるタックスヘイブン地からも情報提供を受けることで、不当に課税逃れをしているかもしれない人たちのお金の情報を収集できます。

③税務行政執行共助条約は、自国で納税をしなかった者から相手先国で徴収を支援してもらうことを目的としたものです。

 

初の大型徴収の運用にビックリ!!

①と②はお互いにメリットのあるものですが、③については、「自国の労働力を使って、わざわざ相手先の国の税金徴収はしないだろう」と思われてきました。

しかし今回、豪州の税務当局の協力を得て、「延滞金を含めて豪州人から約8億円を徴収した」との報道がありました。(YOMIURI ONLINE 2018年9月17日10時1分)他。

まさか大型徴収でも協力できるとは思ってもいませんでしたが、天晴れなものです。今後もどしどし進めてもらいたいものです。

働き方改革関連法の成立

迫られる残業削減・生産性の向上

政府が今国会の最重要法案としていた働き方改革関連法が6月29日に成立、2019年4月から順次施行されます。無駄な残業を減らし、時間ではなく成果を評価する方向に舵を切ることになります。単純な作業は機械やITに任せ、効率化を進め、不必要な残業は減らし、生産性向上を目指すようになるでしょう。というのも残業に上限時間規制が課せられたからです。業務の見直しや人の増員等の対応に迫られるかもしれません。

 

適用される大きな柱は3つ

①働き方に最も大きな影響を与えるのは日本の労働法制で初めて導入される残業時間の上限規制です。労働基準法では労働時間は原則1日8時間・週40時間となっていますが、労使協定を結べば残業時間を無制限に設定できるのが実態でした。現在目安時間である「月45時間、年間360時間」が法制化され2~6か月平均で80時間以内、単月で100時間未満に抑え月45時間を超してよいのは年6回までです。(2020年4月)

②脱時間給的働き方は年収1075万円以上の金融のディラーやコンサルタント、アナリスト等を対象に残業代や休日手当の支給対象外とします。(2019年4月)

③非正規労働者の処遇を改善する措置では正規と非正規の不合理な待遇差があることを禁じ、「同一労働、同一賃金」の実現を目指します。勤続年数や能力、仕事が同じなら原則、同じ基本給にする等賃金体系の見直しが必要になるかもしれません。(2021年4月)

 

その他の働き方改革関連法(2019年4月)

①勤務間インターバルの努力義務…退社から出社までに一定時間の休息を確保

②年次有給休暇の取得義務…年に5日は有給休暇を消化させなければならない

③労働時間の把握義務…事業所に働く人の労働時間を客観的に把握する必要

④フレックスタイム制の拡大…労働時間を1か月から3か月単位で調整可能に

⑤中小企業の割増賃金は残業月60時間超えで割増率を50%以上に(2023年4月)

許認可における専任性

許認可の基本は「ヒト・モノ・カネ」

建設業許可や古物商営業許可、宅地建物取引業免許など、事業を営むために取得しなければならない「許認可」は様々です。複数の許認可事業を兼業して行うこともあるでしょう。しかしながら、多くの許認可では取得に際し「ヒト(人的要件)・モノ(物的要件)・カネ(財産的要件)」の三要件が求められており、特に「ヒト」についてはその許認可事業を行うためにその人の専任性を要するものも少なくありません。

 

「専任」とは?

「専任」とは、その営業所に常勤し、営業所の技術者としてもっぱらその職務に従事していることをいいます。

たとえば、建設業許可では「専任技術者」と呼ばれる、一定の資格又は実務経験を持つ「ヒト」が、営業所に専任かつ常勤でいることが必要です。建設業許可の他にも、建築事務所の登録では「管理建築士」、宅地建物取引業では「専任の宅地建物取引士」という具合に、それぞれの許認可で専任が求められる「ヒト」の要件が定められています。

事業を行うにあたり、複数の許認可が必要になるケースは珍しくありません。もしこれから建設業許可を取ろうとしている事業者が、既に宅地建物取引業の免許を持っているとして、建設業許可の「専任技術者」になれる資格を持った従業員が、宅地建物取引業における「専任の宅地建物取引士」になっていた場合、一人で専任性が求められる役職を複数兼任することはできるかという問題が生じます。

 

「専任」は原則兼務不可

原則的に、こうした専任性を求められる役職については兼務が認められていません。例外として、同一法人かつ同じ営業所内で勤務する場合など、勤務実態、業務量を斟酌し専任性に問題がないと認められれば兼任を可とするものもありますが、これも許認可や管轄する自治体等により判断が異なります。

これから新しく取得する許認可での要件を充たすことはもちろんですが、複数の許認可を取得している場合には、それぞれの法令に違反しないかどうかも併せて検討する必要があります。

特例承継計画の提出

特例承継計画とは

平成30年度税制改正において、「非上場株式等についての相続税及び贈与税の納税猶予及び免除の特例」(いわゆる、事業承継税制)は、10年間の期限付きで内容が拡充されました。

主な拡充内容は以下の通りです。

  現行法

(原則)

特例
対象株式数 2/3まで すべて
猶予割合 贈与100%

相続80%

贈与100%

相続100%

対象者 1人の先代経営者から1人の後継者へ 複数の株主から最大3人へ(代表者である必要)
雇用要件 5年平均80%維持 実質撤廃(※)

(※認定経営革新等支援機関の関与を受けて、雇用の維持を出来なかった理由等を記載した報告書を提出すれば認定取消しとはなりません)

上記特例の適用を受けるための要件となるのが、特例承継計画の提出です。

作成するにあたっては、認定経営革新等支援機関(税理士事務所等)の指導及び助言を受けることが必要となります。

 

提出期間は

計画を提出することができる期間は、平成30年4月1日から平成35年3月31日までの5年間です。早めに準備を始め、忘れずに提出するようにしましょう。

 

記載内容は

では、特例承継計画には、何を記載すれば良いのでしょうか。

主な記載事項は、以下の通りです。

①後継者の氏名

②事業承継の時期

③承継時までの経営上の課題と対応策

④承継後5年間の経営計画

⑤認定経営革新等支援機関による所見

後継者を選定し、承継の時期までに現在の経営課題を解決、その後、後継者がどう会社を経営していくかを計画書に記しておくのです。

 

とりあえず提出を

実行すると他の相続対策ができなくなる等、メリット・デメリットはあります。提出期限までにとりあえず提出し、実行するかどうかは慎重に検討することが肝要かと思われます。

中小企業の電子申告義務化?

いよいよオンライン化法からの脱皮

現行租税法体系には電子申告の規定がなく、税の申告手続きに於ける電子申告の根拠法令は、行政手続法の特別法としての行政手続オンライン化法であり、実態としては、それからの委任による、国税オンライン化省令、さらには国税庁長官告示になっています。租税法体系の条文が事実上修正・変更されています。

本年改正法人税法に突然出てきた大企業の電子申告義務化は、電子申告規定を租税法体系の中に組み込み直す第一手と思われます。大企業限定と、扱いが措置法的でありながら、法人税法本法の規定となっていることからして、いずれ大企業限定を外すこと、そして、法人のみならず個人課税の分野にも拡大することが予定されているからとしか思われません。

 

もともと問題あり、疑問ありだった

もともと、わずか全12条の行政手続オンライン化法による、制限不明な省令への委任での現行電子申告制度が租税法律主義の法体系と矛盾していないか、法治国家の法体系のあり方として不適切ではないか、ということについて、当初から、そして国税内部からも疑問が呈されていました。

電子申告開始後、概ね10年が経過するところで、この問題の解決に本格的に取り組み始めたのだと、推測されます。

 

サプライズは大企業止まり

しかし、書面で申告書を提出しても無申告扱いとなる、というサプライズな電子申告義務化規定が、中小企業を含む全法人に、さらには個人の申告に、適用されるとなると、これが租税法律主義の手続的保障原則および行政手続上の国民主権原理に反していないか、との厳格な吟味を求められることになるのは避けられません。

今のままでは、訴訟が開始されることになり、法律の規定が憲法違反と判決されるのは不可避だからです。

 

あるべき誘導措置の在り方

電子申告は、行政内部の省力化の為の絶大な切り札であることは確かなので、国民にその方向での協力を求め、その協力には、税制特例の適用の恩恵を与える、という誘導優遇措置は認められるところです。

青色申告者に与えられていた従来制度上の特典のあり方が参考になります。ペナルティを課すというのは行き過ぎです。

署名押印廃止の残滓

署名押印の制度はなくなったのか

法人税法、地方税法、地方法人税法、復興財源確保法には、代表者と経理責任者の申告書への署名押印が義務付けられていましたが、今年の税制改正でこれが廃止されました。

所得税や消費税や相続税などには署名押印の規定はありません。ただし、国税通則法に記名押印の定めがあり、国税全般の共通の規定となっています。法人税関係も今後は、同じ扱いになります。

ところが、税理士法をみると、税理士が代理委任を受けて税務申告書等を作成するときは、税理士の署名押印は勿論のこと、相変わらず、委任者も署名押印しなければならない、と定めています。法人限定ではありません。但し、違反の申告書でも、申告書が無効になることはなく、この違反に対する罰則もありません。

 

税理士関与の電子申告の場合との関係

行政手続オンライン化法では、法令上署名押印を求められているとしても、電子申告をするのであれば、識別番号の取得や電子署名がその署名押印の代替行為になるとしています。

従って、税理士が関与する税務申告であっても、電子申告をする場合には、申告書面への署名押印は不要になります。

逆に、税理士が関与する税務申告でも、書面による申告の場合には、委任納税者の署名押印が必要、ということです。所得税でも、消費税でも、相続税でも、贈与税でも、みんなです。

 

行政手続オンライン化法との関係

今年の税制改正で、大企業の電子申告の義務化が法定されましたので、大企業では、原則として書面申告はできないことになりました。

それでは、大企業でも、税理士に委任して電子申告をすれば、電子署名が不要になるのでしょうか。現在においては、特に妨げになるものはありませんが、大企業の電子申告義務化が始まる平成32年4月1日開始事業年度以降においては、大企業については、行政手続オンライン化法に拠る電子申告の規定は適用されない、とされました。適用除外となると、税理士に委任するとしても、代表者等の電子署名は避けて通れない、ということになります。

海外進出を拡大している企業に影響を及ぼすモデル条約の改訂

OECDモデル租税条約の改訂

租税条約は、課税関係の安定(法的安定性の確保)、二重課税の除去、脱税及び租税回避等への対応を通じ、二国間の健全な投資・経済交流の促進に資するものであり、日本は平成30年3月1日現在、70条約等、123か国・地域との間で適用されています。

租税条約には、国際標準となる「OECDモデル租税条約」があり、OECD加盟国を中心に、租税条約を締結する際のモデルとなっています。その改訂版(11版)が、2017年12月18日に公開されました。

 

進出先国で課税されるか否かの定義の改正

国外に事業拠点を設ける際には、子会社・支店・駐在員事務所の形態があります。本格的にその国に進出する前の段階として、情報収集、市場調査・開拓、購買活動などをするために、拠点を設けることがあります。その拠点が課税対象となるのか否かを規定するのが、恒久的施設(PE: Permanent Establishment)の定義です。

モデル条約では5条で定義されています。前回の改正は1977年であり、この間、解説書であるコメンタリーでの改正はありましたが、定義そのものの改正は、40年ぶりとなるものでした。

 

5条PE定義改正の背景

国際的に事業を展開する多国籍企業の多くは、あらゆる手を使い、合法的に租税回避をします。人為的にPE認定を回避するようなビジネスモデルの採用で、その国で課税されないか、されてもより少ない所得に対して課税されるような行動をとります。 具体例でいうと、「アドビ事案」に代表されるコミッショネア(=日本の場合商法551条の問屋を使う)や「アマゾン事案」に代表される4項のPE除外規定のあてはめです。

OECDは、税源浸食と利益移転(BEPS: Base Erosion and Profit Shifting)への取り組みの過程で、モデル条約を改正しました。

 

海外進出を拡大する企業への影響

この改正を受け、今後、各租税条約や各国の税法の改正が行われることとなります。実際に影響を受けるのはまだ先の話です。

とはいえ、以前から日本の経済界からも、源泉地国での課税強化の行き過ぎとなる懸念も示されていましたし、定義に関しての不明確性による納税者の課税関係の不安定さの恐れも指摘されていました。

海外進出を拡大する企業にとっては将来現実的に影響の出てくる改正です。

官報の遡及日付け

法律を発効させる手続き

内閣法制局のホームページには、法律案は、衆議院及び参議院の両議院で可決したとき法律として成立するが、その後、議院の議長から内閣を経由して天皇に奏上され、法律に御名御璽を得、次に法律に法律番号が付けられ、主任の国務大臣と内閣総理大臣の連署がされ、そうしてから、法律の公布の為の要件が揃ったことを確認する閣議決定を経て、官報に掲載されることにより、法律が法律として発効する手続きが完了することになる、と解説されています。

 

今年の改正税法の公布はいつ行われた?

法律が現実に発効し、作用するためには、この公布が絶対に必要です。法律の公布がなければ、法律の効力を現実的に発動し、作用することになる「施行」はできません。

ところで、平成30年度の改正税法の公布はいつ行われたのでしょうか。

国立印刷局のホームページに「インターネット版官報」があります。そこには、官報は、行政機関の休日を除き毎日発行している旨記載されており、3月30日(金)には、国会事項のところに、改正税法は28日に可決し天皇に奏上している旨の記載があるだけで、改正税法そのものの掲載はありませんでした。3月30日の掲載には間に合わなかったようです。

3月31日は土曜日です。4月1日は日曜日です。4月1日午前零時から施行するにはその前日に公布されていなければなりません。

 

「公布」とは、発行日の意味

「公布」は、成立した法律を国民が知ることのできる状態に置くことをいい、最高裁判例は、官報販売所にて国民が読むことが可能な態勢になった時が公布の時だと、判示しているところです。

官報販売所は土日は開かれていません。インターネット官報にて、改正税法を掲載した官報を読むことができるようにすることで、この「公布」と解してもよいのかも、と思い「公布」のタイミングを追いかけてみました。そうしたら、3月31日には、その「公布」はなく、4月1日にもありませんでした。目にすることが出来たのは、4月2日の午前零時を過ぎ、4月2日になってからでした。

その上、その日付は3月31日でした。

官報発行日の遡及日付けでした。かつてから、こういうことがあったのでしょうか。

民事調停手続の利用

民事調停は最も身近な裁判手続

取引先や顧客との間でトラブルが生じたとき、まずは話し合いで穏便かつ早期に解決することが最良の方法です。もっとも、当事者のみの話し合いでは、話が前進しないこともあるでしょう。当事者間では、つい感情的になったり、客観的な視点を持てずに適切な解決内容を見失ってしまったりすることがあるためです。

そのようなとき、信頼に足る第三者が入って話し合いを進める制度の一つとして、身近に利用できる「民事調停」という裁判所の手続があります。

裁判所の手続といっても、訴訟のように当事者が主張や証拠を出し合って裁判所が最終的な判決を下す、というものではありません。裁判官1名と調停委員2名が当事者の間に入り、事案に応じた円滑な解決を目指して話し合いを進める柔軟な手続です。

 

実際の申立方法や審理の内容

民事調停の申立てを行うには、申立書を作成して簡易裁判所に提出します。申立書の内容も複雑なものではありません。現在、裁判所のホームページに申立書の書式が掲載されていますので、これに記入する形で簡単に申立書が作れます。

申立費用も訴訟に比べて安価ですし、法廷で公開されるものではありませんので、第三者に知られたくない情報も安心して話すことができます。また、裁判と言えば弁護士を思い浮かべるかもしれませんが、話し合いによる解決制度ですので、弁護士に依頼せず本人のみでの対応が十分可能です。

調停委員会の許可を得れば、従業員でも代理人になることができるため、代表取締役本人が出席しなくても良いというのも民事調停のメリットです。

 

調停成立の効果

話し合いがまとまり、合意に達した場合には、合意内容を記載した調停調書という書面が作成されます。調停調書は確定判決と同様の効果が得られますので、相手方が調停調書に記載された債務を履行しなかった場合には、強制執行が可能となります。

他方で、民事調停が不成立となった場合にも、大きなデメリットはありません。その場合には、話し合いによる解決は諦め、訴訟をするか否かを検討すればよいのです。

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