11月, 2015

「高齢者の地方移住」の支援へ 政府「住み替え税制」を検討中

家康の隠居先が「駿府」であった理由

関ケ原の戦いで西軍に勝利した徳川家康は、慶長10年(1605年)に将軍職を子の秀忠に譲った後、駿府(現在の静岡市)に隠居しました。わざわざ「駿府」に隠居した理由については、家康が好んでいた富士山が見えて、鷹狩りの良い場所があり、好物の茄子(折戸茄子)があるからとも言われています(いくつかある「一富士二鷹三茄子」の由来の一つとなっています)。

もっとも、駿府は、家康がその幼少期に今川家に人質として暮らしていた地でもあります(太原雪斎に12年学んでいました)。「引退後は気心が知れた土地で暮らしたい」という気持ちもあったのかもしれませんね。

 

現行ではマイホーム売却時に「5つの特例」

家康と同じように「引退後は田舎に住み替えたい」という方がよくいらっしゃいます。このような場合、現在の居宅を引き払わなければなりませんが、マイホームを売却した場合には、所得税・住民税(土地・建物の譲渡所得)の5つの特例があります。

⑴ 譲渡益が生じる場合の特例

譲渡益が生じる場合の特例には、①3,000万円の特別控除、②居住用財産(10年超所有)の軽減税率の特例、③特定居住用財産の買換えの3つの特例があります。

細かな要件がいくつかありますが、①と②は重複適用できます(③については、①や②との重複適用はできません)。

⑵ 譲渡損が生じる場合

譲渡損が生じる場合については、④居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算・繰越控除と⑤特定居住用財産の譲渡損失の損益通算・繰越控除(住宅ローンが残っているマイホームを売却)の2つの特例があります。

 

「住み替え税制」検討(地方居住を後押し)

これらの所得税の特例は2015年12月31日に期限切れとなるものがいくつかあります。新聞報道では、政府はまず単純延長した上、ローンを組んでいなくても特例が適用できるなど内容を見直し、2017年度の税制改正で盛り込みたいようです。具体的には、高齢者がローンを組まずに地方の賃貸住宅に移り住む場合でも所得控除を受けることができる形を考えているようです。

島根焼物探訪

こんにちは。杉山会計の大士です。

冬の気配が強く感じられはじめた今日このごろ。みなさん体調を崩されたりはしていませんでしょうか。

 

私は先週末の土日で島根県へ旅行に行ってきました。旅の目的は島根県内に点在する焼物の窯元巡りと玉造温泉でゆっくりすることです。

土曜日の午前中に出発して、まずは「登り窯・炎の祭り」という陶器市が開催されている出西窯を目指します。やまなみ街道の開通で島根へのアクセスが随分便利になりました。

現地に到着すると、その人の多さに驚きました。臨時駐車場が設けてあり、他府県ナンバーの車が目立ちます。その駐車場からは窯元までシャトルバスが運行しており、そのイベントの規模の大きさが伺えます。会場には、多くの陶器が並べられ、それを目利きする人であふれています。並べられた陶器は、素朴でありながらも出西窯特有の美しい色味で、手にとってみると使いやすさも計算された形状であることがよく分かります。これらがすべて15%offで購入できるとあって、その人の多さにも納得です。

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お目当ての陶器を購入し(会計に30分並びましたが・・・)、続いて松江市にある「日本庭園 由志園」に立ち寄りました。ここでは12月5日まで紅葉のライトアップが行われており、夕方に行くと日が沈むに連れ表情を変える紅葉が楽しめます。

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その日の夜は玉造温泉の旅館で温泉に浸かり、ゆっくりと過ごして日頃の疲れを癒やしました。

次の日は午前中から湯町窯、袖師窯という松江市内にある2箇所の窯元も見てまわりました。松江近辺には多くの窯元が点在しているので焼物巡りが楽しい土地です。

午後からは「いまみや工房」という陶器の工房を訪れ、ろくろ体験をしました。初めての体験で最初はとても苦労しましたが、優しい先生のアシストもあり、自分なりに納得のいくお茶碗を2つ作ることができました。あとは希望の色を指定して工房で焼いていただき、後日送られてくるのを待つだけです。12月中には届くとのことで、自分の作ったお茶碗でお抹茶をいただくのが楽しみです。

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今回は1泊2日の旅でしたが、島根県はアクセスが便利になったことで日帰りでも楽しめるところです。また気軽に訪れてみたいと思いました。次回はろくろではなく、手びねりで大名物の創作に挑戦したいと思います。

後見人の最後の事務報酬 債務控除の可否

家裁から後見人(保佐人、補助人を含む)に選任されると、後見人は、毎年、家裁に被後見人(被保佐人、被補助人含む)の財産目録を作成し、かつ、後見等(監督)事務報告書を提出することが義務付けられます。事務報告書には、同意した事項(不動産賃貸借契約、保険金の受取等)や代理した事項(不動産の売買契約、施設への入所契約等)があればその旨も記載します。

 

後見人等の報酬

後見人の報酬については、原則、家裁への申し立てが必要で、それには、報酬付与申立事情説明書に必要事項を記載し、さらに、付加報酬を求める場合には、申立書に後見人の同意・代理行為で被後見人が得た利益額(不動産の売買等)等を記載し、その資料を添付しなければなりません。

報酬の額は、家裁が後見事務の内容及び被後見人の財産額などを勘案し、裁量により決定(報酬付与の審判を下す)します。

被後見人の生存中は、以上の事務手続の繰り返しです。

 

被後見人等が死亡した場合

被後見人が死亡すると、その時点で後見人等の権限及び義務は消滅し、後見事務の一切は終了することになりますが、原則、死亡後2ヶ月以内に上記事務手続を実施しその旨を家裁に報告しなければなりません。

また、相続人に対しても財産の引継ぎをしなければなりません。そして、後見人のこの最後の事務報酬についても報酬付与の申し立てをすることになっています。

 

後見人の最後の事務報酬と債務控除

ところで、後見人のこの最後の事務報酬が、被後見人(被相続人)の相続税の課税価格から被後見人の債務として控除できるかどうか、気になるところです。

債務控除の要件は、①被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの、②確実と認められるもの、です。

この要件を後見人の最後の事務報酬にあてはめてみますと、①被後見人の死亡時には、後見人に法律で定められた事務が既に発生していること、②当該事務について、報酬付与の申し立てがなされる限り、遅滞なく、家裁はその事務内容、被後見人の財産の状況を勘案して報酬額を決定する。

以上のことから、要件は満たされていると思われますので、後見人の最後の事務報酬は、債務控除できるものと考えます(後見監督人も同様)。

有形固定資産と無形固定資産 減価償却の取扱い !

法人税法では、減価償却資産を定義し、「償却をすべきもの」、としています。

しかし、その属性が減価償却資産であっても、当該資産を事業の用に供していなければ減価償却資産に該当しないこととしています。条文は、括弧書きで次のように規定しています。

(事業の用に供しないもの及び時の経過によりその価値の減少しないものを除く)です。

 

有形固定資産(土地を除く)について

そうしますと、例えば、一部の機械及び装置が生産調整のため操業を停止している場合とか、また、スキー場のリフトなど夏場に設備が停止している場合などはどうなるのか、減価償却ができないのか、といった疑問が生じます。

条文を狭義に解せば、稼働を停止又は休止している資産は、原則、減価償却資産に当たらず、減価償却できないことになります。

しかし、課税実務(法令解釈通達)では、その稼働停止期間中に必要な維持管理等が行われている場合など、いつでも稼働できる状態に保たれているときは、減価償却資産に該当するものとして、すなわち、減価償却できるものとして取扱っています。

 

無形固定資産について

では、無形固定資産についても同じ取扱いか、というとそうではありません。

例えば、特許権を買取ったが、これを利用して生産を開始するのは翌々事業年だとすると、法人税法の規定から言えば、特許権の減価償却は、取得した事業年度からでなく、特許権を利用して生産を開始する翌々事業年度からになります。

しかし、課税実務では、特許権などの無形固定資産の中には、その根拠となる法令においてその存続期間が定められているものについては、たとえ事業の用に供していなくても、時の経過によって減価することが明らかなので、その取得の日から減価償却することができるものとして取扱っています。

ちなみに、それぞれの根拠法令に基づく存続期間は、漁業権10年又は5年(法定耐用年数10年)、特許権20年(法定耐用年数8年)、実用新案権10年(法定耐用年数5年)、意匠権20年(法定耐用年数7年)、商標権10年(法定耐用年数10年)となっています。

人事賃金制度の高度化

バブル期には職能資格制度が全盛で、年齢・勤続に応じて昇級しやすい実態があり、社員のモラールを維持・向上する効果を果たしていましたが、反面大いに業績を上げた者にとっては、業績を上げられなかった者も平等に昇級できることが「不公平」と感じられたり、実力のない「名ばかり管理職」が増えたりする等の問題が生じました。

 

管理職の人事賃金制度改訂動向

2000年代に入ると、このような問題を回避するため、多くの企業で人事賃金制度の改定が行われました。

その代表例を挙げますと、次の通りです。

  • 管理職層を「組織業績に責任を持つマネジメント職群」と「個人業績に責任を持つ専門職・専任職群」に縦に区分、複線化し、それぞれの役割・期待貢献・能力要件を明確化する。
  • 管理職の賃金体系を、役割給・成果給を中心に再編する。
  • 管理職へ昇格する関所として、業績を評価することと併せて、マネジメント能力を客観的に判定するマネジメント試験を実施する。
  • 管理職層を3階層に大ぐくりし、各階層をクリアするハードルを、業績・能力要件等で高くする。
  • 各階層内に号俸(例えば12号俸のサラリーポジション)を設け、年度の業績に応じて昇号数を増減する(毎年、給与の増減があるので、洗い替え制度と言う)
  • このような人事賃金制度の改定と併せて、「家族手当・勤続手当」等の属人的給与を廃止し、それらの原資は業績給に移し替える。
  • 従来、退職時給与に勤続年数を乗じて算定されてきた退職金制度を、「成果・貢献ポイントと勤続ポイントの積み上げに応じたポイント制」へ移行する。
  • 管理職の人事賃金制度改定は、その厳しさを緩和しつつ一般職の制度改定に適用され、波及している。

経営者・管理者の留意点

このように人事賃金制度の高度化が進んできましたが、さらに会社の業績変動にかかわらず、定期昇給制度などで総額人件費が増え続ける人事賃金制度・目標管理制度になっていないか等、業績と人件費の連動性をチェックし、真の成果・貢献給の実現を図りましょう。

タワマンの株式化

パブコメ評価通達改正は頓挫か

11月3日、国税庁がタワーマンション利用節税の監視強化を指示、とのニュースが全国紙に一斉掲載されました。

タワマン節税には、財産評価方法を変えることで対応するのでパブリック・コメントを募る、との情報が7月半ばに報道されていたところなので、これが実現されれば、監視強化の指示など不要だったはずです。

法改正や評価通達の改正の目途が立たないので、個別事案で評価をめぐる係争に持ち込もう、という狙いと思われます。

 

昭和バブル対策と同じ発想

自ら発遣した通達を自己否定し、前後の時期の取引による価格を評価額として採用する、として申告を否認して更正処分を濫発し、法改正を実現させたものの、多くの訴訟が起き、憲法違反改正との判決も出たのが、昭和バブルでした。

当時は、全額借入金で不動産を購入することにより、相続税対策を行うというのが主流でしたが、バブル崩壊で資産価値が激しく暴落しながら、借入金はデフレ下で逆に過負担となったところでした。

 

マンションの評価額と売買価格

マンションの各戸の相続税評価は、建物の相続税評価額と建物全体の固定資産税評価額と、に対する各戸の専有床面積比で決められています。

でも、マンションの各戸の値段は、面積だけでなく、眺望の要素、日照の要素が大きな意味を持ち、高層階の好位置の物件ほど高く、1億円の物件でも相続税評価額2000万円程度というのが通常です。

 

節税プランも巧妙になっているが

1億円出資で会社設立、銀行から2500万円借入して1.25億円にて高層分譲マンションの部屋を購入、そのときの株式の相続税評価額はゼロ円(評価資産2500万円、負債2500万円)なので、子供に無償でその株式を贈与します。その後、そのマンションを1億円で譲渡し、借入金を返済すると、株式の価額はゼロから1億円に評価増となり、そこで、減資等による資本の分配を受けても課税はおきません。

1億円の現金だけを持った会社の株式を1億円で売却しても、株式の売却原価は親の取得価額を引継いでいるので、所得は発生せず課税はありません。

以上、ネットでの情報を整理しました。

年末調整の留意点

年末調整の時期となりました。年末調整は、給与の支払を受ける人の一人一人について、原則、毎月の給料や賞与などの支払の際に源泉徴収をした税額と、その年の給与の総額について納めなければならない年税額とを比べて、その過不足を精算する手続きです。

 

昨年と比べて変わったところ

平成26年度に改正された①給与所得控除額の上限額の引下げ、②給与所得者の特定支出の額の特例、そして、平成27年度に改正された③マイナンバー制度、④非居住者である親族に係る扶養控除等の適用を受ける場合の書類の添付等義務化は、平成28年以後の適用となっています。

したがって、本年度の年調事務には、原則、改正はありません。以下、誤りやすい事項について幾つか確認したいと思います。

 

控除対象配偶者及び扶養親族等の判定時期

判定は、年末調整を行う日の現況により判定します。判定の要素となる①合計所得金額は、年末調整を行う日の現況により見積もった本年分の合計所得金額により、②年齢は、本年12月31日(所得者本人やその親族が年の中途で死亡した場合、その死亡時)の現況により判定します。

また、年末調整を行った後、本年12月31日までに控除対象扶養親族の増加などの異動があった場合には、翌年1月の「給与所得の源泉徴収票」を交付する時まで年末調整の再計算をすることができます。

 

合計所得金額38万円の範囲

合計所得金額には、所得税法等の規定によって非課税とされる所得は含まれません。

したがって、非課税所得である遺族年金等がある場合には、当該金額を含めないところで合計所得金額を算定します。

また、国外居住親族の控除対象配偶者及び扶養親族等については、判定要素の合計所得金額38万円は、国内源泉所得、つまり我が国で得た所得だけで判定し、国外での所得はカウントしません。

 

親族等が契約者になっている保険契約等

妻や子に所得がなく、その妻や子が契約者となっている生命保険契約等であっても、所得のある夫がその保険料等を支払っている場合には、その保険料等は夫の生命保険控除の対象になります。

但し、保険金等の受取人は、夫又はその配偶者その他の親族(個人年金保険契約等である場合はその配偶者)でなければなりません。

役員変更登記の改正点

少し前になりますが、株式会社の登記手続を定めている商業登記規則の改正で2015年2月から登記実務が一部改正されています。今後の手続として知っておきたい点について解説します。

 

改正事項

①役員が新たに就任する場合、本人確認証明書を添付する。

②代表取締役の辞任届は個人の実印を押印し印鑑証明書添付か会社実印の押印が必要

③役員の氏名と共に婚姻前の氏も併せて登記する事ができるようになった

 

役員就任の際の本人確認証明書の添付

従来は取締役等の役員が就任した際の添付書類は就任承諾書のみの場合がありましたが、登記の真実性向上の為、役員の実在を確認し、株式会社設立登記や就任登記、役員変更登記の際に新たに本人確認証明書の添付をする事になりました。再任の場合は不要ですから現在の役員が任期満了で再任された場合は対象にはなりません。

 

本人確認証明書の必要な役員とは

取締役会設置会社においては、代表取締役以外の取締役、監査役、指名委員会等の設置会社の執行役に新たに就任する者。取締役会非設置会社は監査役に新たに就任する者。

本人確認証明書とは住民票の写し、戸籍の附表、運転免許証写し等です。

 

代表取締役が辞任する時の辞任届

代表取締役が任期途中で辞任して変更登記をする場合に、辞任届の偽造で会社乗っ取りが図られる恐れもあると指摘がされていました。そこで不正防止の為代表取締役の辞任届には個人の実印を押印し印鑑証明書を添付するか、登記所に届出している会社の実印を押印する事が必要になりました。

但し、任期満了で代表取締役が退任する時は辞任ではありませんし、辞任届は必要ありません。

 

役員欄への婚姻前の氏の記録

今まで会社の登記簿の役員名は戸籍上の氏名が登記されていましたが、婚姻後も旧姓で活動する場合に支障を来す問題が指摘され婚姻前の氏も記録する方法が選択できるようになりました。登記簿に氏名が登記されている者が対象です。戸籍謄本や住民票を添付して申請します。

忘年会費用の取り扱い

寒さが本格的になると忘年会の季節です。仕事がらみの忘年会にもいろいろなパターンがありますが、税務上どのように取り扱われるのでしょうか。

①全社員を対象として事業所ごとに行われた忘年会

②一部社員や役員だけで行った忘年会

③営業部の社員が取引先と行った忘年会

これらに要した費用を会社が負担した場合を見てみます。

 

全社員を対象として行われた忘年会

社員や役員を慰労する為に行われる忘年会費用で次に該当する場合には税務上福利厚生費として損金で取り扱われます。

①「社内の行事」として行われ、従業員等に「おおむね一律」に供与されるものであること

②「通常飲食に要する費用」であること

これは必ずしも忘年会が全社員全部集まって行うということでなく、社内行事として部ごと等の単位で行われるものでも福利厚生費となります。

通常に飲食に要する費用とは社会通念上一般に供与される程度、常識範囲内の費用ということです。また普通、二次会は任意参加が多いので交際費として扱われます。

 

一部社員や役員だけで行った忘年会

特定の者だけが参加する忘年会で参加者の費用を法人が負担した場合はおおむね交際費となります。忘年会に参加しなかった社員に現金の支給をするのであれば給与となります。

 

営業部の社員が取引先と行った忘年会

普通、取引先を接待する目的で行われる忘年会費用は交際費になります。この場合1人当たりの飲食費用が5千円以下である時は交際費ではありません。

飲食費用の交際費については、平成26年度の改正で資本金1億円以下の法人は1人当たり5千円を超える費用、並びに法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待費用の50%の損金算入、あるいは年800万円までの交際費の損金算入が認められています。

目標達成のリーダーシップ

目標管理制度では、設定した目標を達成するためのリーダーシップのとり方が重視されますが、ここでは、どのような目標であっても普遍的に適用できるリーダーシップのあり方について述べます。

 

目標達成へのベクトル合わせ

目標達成に関わるメンバーが、意欲を高めて取り組むためには、全員が集中できる目標達成時の姿を鮮明にし、意識のベクトルをその一点に合わせなければなりません。

そのファシリテーションの方法を実務的に例示すると以下の通りです。

  • 参加者総数が10~30名程度の場合、担当専門分野別等2~6名単位のグループに分けてファシリテーションを行なう。
  • 各グループで、目標達成時の姿(成果物の具体的イメージ)を描き、ありありと可視化する(模造紙などに描く)
  • 全グループが描いた成果物のイメージを全員に発表する。
  • 発表後、グループ別に他グループへの質問点整理、3分間ミーティング(最も質問したい1グループに絞るのがコツ)
  • 各グループの代表者から質問(全グループの質問を出してもらう)
  • 質問に対する各グループの回答
  • 成果物のイメージがひとつにまとまるまで、複数の成果イメージの相違点を整理、質疑応答を繰り返して統合し、合意形成する(合意形成には衆目評価法を活用すると納得性が高まる)

以上の①~⑦の方法で、全員が達成を目指す成果物の姿が浮き彫りになり、質問、討議に参加したことで、目標そのものが鮮明になり、相互の協力の必要性の理解と同時に是非とも達成したい、という意欲が高まって、ベクトル合わせが出来ます。

 

目標達成プロセス設計と一致協力

前項の作業に引き続いて、

  • 目標達成プロセスで必要な作業をリストアップし、協働作業・分担作業に区分して、処理日数等時間見積りを行なう。
  • 作業を1年間のなかで順序付け、時間的位置付けを行なう。
  • 上記①②の検討結果を可視化(模造紙、またはICTで共有)して、スケジューリングし、リーダー・メンバーがいつでも見られ、気付いたことを記載できるようにする。

このように、成果物の姿を明確化することが、達成プロセスの的確化と相互協力につながり、目標達成を確実化します。

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