5月, 2017

権威と権力

目標管理制度は経営戦略目標を達成する業績管理制度であり、そのために、自社の組織と社員を主体的・挑戦的に動かすマネジメントシステムともなっています。

その推進プロセスでは、経営者・管理者の権威や権力が使われることになりますが、それらの特質を知らずに使うことは、目標達成の足を引っ張ることになりかねません。

 

“権威と権力の特質”

権威と権力の違いは次の通りです。

権威 その人の過去の実績や振る舞いから、自然に身に付き、人格からにじみ出るもので、他者の信頼を得ることが出来る。全ての経営者・管理者に備わっているとは限らない。
権力 ポストに付随する外から与えられた力で、他者を従わせる強制力を持つ。経営者・管理者に必ずある。

したがって、経営者・管理者が目標管理制度の目標設定、推進プロセスでマネジメントを行なう時、権威的であれば、所属組織の社員は、その指導・支援に積極的に従い、期待に応えて活躍してくれます。

逆に権力を前面に出して、指導しようとすれば、反発を招きかねません。

経営者・管理者が、自らの努力で備えた権威を持たず、ポストに与えられた権力で強制して組織・社員を支配する目標設定、目標達成を図れば、その主体性や挑戦意欲が失われてしまいます。

反対に権威が機能し、権力はその背後にある組織では、社員が納得し、進んで目標達成に挑戦する強い組織になるでしょう。

 

経営者・管理者の留意点

経営者・管理者が、権威を重視し、自らを省みて権威を高めるには、次のような努力を継続することが必要です。

①自分に備わった権威とは何か、その権威は、どのような努力と実績によって備わったのか、を毎年、目標設定の前段階の一定時期に自己評価する。

②年度の目標設定や達成プロセスのマネジメントで自分が持つ権威をどのように生かすかをマネジメント目標として設定し、実行する。

③経営者は、管理者研修などで、管理者が権威の涵養や活用について、相互に話し合い、相互啓発、自己啓発を行う機会を設けるなどの支援を行う。

「働き方改革実行計画」とは

この度、政府は働き方の見直しを進める「働き方改革実行計画案」を公表しました。長時間労働を罰則付きで規制する事や同一労働同一賃金等の導入が盛り込まれています。政府は今年の国会に関連法の政府案を提出し2019年からの実現を目指しています。その概要を見てみます。

 

9分野で改革の方向性を明示

①非正規雇用の処遇改善……同一労働同一賃金を導入、非正規雇用労働者の正社員化等キャリアアップの推進

②賃金引き上げと労働生産性向上……最低賃金を年率3%程度引き上げ時給1000円に。賃上げしやすい生産性向上支援等

③長時間労働の是正……罰則付きの残業上限を設定、インターバル規制の導入、健康で働きやすい職場環境作り

④柔軟な働き方がしやすい環境整備、雇用型、非雇用型テレワークの拡大、兼業、副業の推進

⑤子育て、介護等と仕事の両立、障害者就業支援……病気治療、介護、子育てと仕事の両立支援

⑥外国人材の受け入れ……外国人受け入れの環境整備を政府横断で総合的に検討

⑦女性と若者の活躍……学び直しの機会拡大、パートタイマーが就業調整を意識しない環境整備、正社員女性の復職支援

⑧就職、再就職支援……転職者受け入れ企業の支援と職業能力、職場情報の見える化

⑨高齢者の就業促進……65歳以上の継続雇用や定年延長の支援と高齢者のマッチング支援

 

実行計画の柱

実行計画は多岐にわたっていますが、討議で重要とされたのは非正規労働者の処遇改善や長時間労働是正の事項。長時間労働の是正では残業時間は「原則が月45時間、年間で360時間」、これは今まで通りですが労使協定でも年間720時間までとし、忙しい月は100時間未満までを容認すると言う方針を出しています。

実際にこの計画を実行してゆくには具体的な方策が必要ですが19項目からなる対応策が示されています。

一億総活躍の横断的課題と位置づけられ、平成29年度から平成38年度の10年間で実行するとしています。

仮想通貨で月利8%

ビットコインなどの仮想通貨

仮想通貨は世界に600種類以上あり、その中の一つであるビットコインの時価総額は2兆円を超え、仮想通貨全体の7割を占めています。

3年前には「MtGox(マウントゴックス)」によるビットコイン横領事件があり、仮想通貨の世界は金融詐欺の世界なのではないかと疑心暗鬼になる人が多い中で、いつのまにか仮想通貨は、IT(情報技術)と金融を融合した「フィンテック」の象徴になっており、今や日本の銀行や証券会社も続々と参入し始めております。

 

仮想通貨はモノとの政府見解だった

昨年の今頃までは、政府の見解は、ビットコインには強制通用力がなく、取引の相手方が受け入れる限りで対価として利用可能なものなので、当然「貨幣」には該当せず、有価証券でもなく、消費税法上特に規定がないので、モノの売買として課税対象となる、ということでしたが、昨年の通常国会の終盤で資金決済法の改正があり、『仮想通貨』の定義がなされ、他の支払手段と同様のものであることが規定されました。

 

税制改正で消費税非課税(実質不課税)

これを承けて今年度の税制改正として消費税法施行令が改正され、仮想通貨を現金や小切手に類する支払手段の仲間に含めるとの規定にしました。この改正政令の施行日は、平成29年7月1日です。

6月30日までに買った仮想通貨は、モノの購入扱いなので課税仕入です。それを6月末までに代金の決済として使用したら、代金についての代物弁済として課税売上となります。7月1日以降に代金決済に使用したら、カード決済と同じ扱いになり、実質的には消費税課税対象外取引になります。

 

今だけの消費税節税策プラン

そうなると、6月30日に仮想通貨1億800万円を手に入れて、翌日7月1日にそれを使用処分してしまったら、1日で800万円の消費税節税ができることになります。

そんなことできるわけがない、そのシナリオには絶対アナがあり、そのアナに気付いてないだけなのではないか、と勘ぐってみたくなります。

でも、税制改正大綱や前記政令は、こういう取組みを想定していて、100万円ぐらいの取組みなら少額不追及、1ケ月以上前からの保有なら是認、と書いています。

完全支配関係の成立 株式の数か議決権の数か

平成22年度の税制改正でグループ法人税が導入され、完全支配関係の確認が不可欠となりました。

例えば、適格現物分配、繰越欠損金の引継、受取配当金の益金不算入、受贈益・寄付金の損益金不算入、自己株式の譲渡損益の処理、譲渡損益調整資産の譲渡損益額の課税繰延べ等は、その適用にあたっては完全支配関係の成立が前提です。

 

完全支配関係とは

無題3
条文は、一の者が法人の発行済株式等の全部を直接もしくは間接に保有する一定のみなす関係(以下、当事者間の完全支配関係)又は一の者との間に当事者間の完全支配関係がある法人相互の関係をいうものと定義しています。左図で定義を整理してみます。

(1)当事者間の完全支配関係について

①一の者(法人A)と直接完全支配関係がある法人……法人Bと法人C

②一の者(法人A)と完全支配関係があるものとみなされる法人(間接保有でみなす関係)……法人Dと法人E

よって、法人B、C、D及びEはいずれも一の者(法人A)と「当事者間の完全支配関係」が成立。

(2)法人相互間の完全支配関係について

法人B、C、D及びEの各法人は、それぞれの間に「法人相互間の完全支配関係」が成立。

 

議決権株式の全部の保有

法人の議決権の全部を保有し、経営に係る意思決定権を完全に掌握している状況にある場合、完全支配関係が成立しているのでは、と考える向きもありますが、結論は否です。

理由は、完全支配関係に該当するか否かは、あくまで、保有する発行済株式等の数により判定することになっているからです。

最近の家電事情

松本です。

先週、我が家に新たな洗濯機が到着しました。

 

長年使い続けてきた洗濯機の調子が悪いため、家電屋さんに行き洗濯機を買い換えました。

店内を見てまわっていると、すぐに店員さんがやって来ました。

「ご案内しましょうか。」

「この洗濯機、非常にオススメですよ。何年経ってもカビが付かない。消臭機能も付いています。実は私もこれを使ってるんです。」

と店員さんの巧みな話術に圧倒され、気付けばあっという間に店員さんオススメの洗濯機を購入していました。

FullSizeRender

さっそく設置してもらった洗濯機の電源を押すと、

「いつも洗濯お疲れ様、大変ですね。」

「洗濯を始めます。洗剤量は○杯です。洗剤量を守ってくれると嬉しいな。」

えっ?しゃべった‥?

洗濯機が次々に話し掛けてきます。

 

勧めてくれた店員さん、洗濯機がしゃべるなんて一言も言ってませんでした。

最近の家電はしゃべるのが当たり前なのでしょうか。洗濯中も洗濯が終わってからも、とにかくよくしゃべります。

 

 

そこで、最近の家電事情について調べてみました。

私の購入したメーカーでは、家電が話しかけるのは今や当たり前のようです。

洗濯機に限らず、現在販売されている空気清浄機は、花粉や黄砂状況を把握し「今日は部屋干しにした方が良い」などの空気状況をアナウンスしてくれたり、冷蔵庫に「あさりを入れるよ」と話しかければ、消費期限を推定し期限が近づいたときに「そろそろあさり使った方が良い」とアナウンスしてくれるなどの機能がすでに搭載され始めています。

人工知能技術と音声認識を組み合わせた「ココロプロジェクト」の開発が日々進められており、人との連携、そして家電同士の連携も今後さらに充実していくようです。

 

家電とコミニュケーションを取り友達感覚で会話をしながら、賢くムダのない生活を送っていける時代がやってきているのだと、日本の「ものづくり技術」のすばらしさに改めて関心しました。

 

 

長時間労働対策

過労死などを引き起こす長時間労働が問題視されています。

それは、労働問題であるばかりでなく、働きにくい企業として、人材確保の障害となり、また企業の労働生産性に起因する収益力や、我が国の国際的に見た低生産性による国際競争力の問題に及びます。ちなみに、2015年に先進国中で労働時間が長い一方、労働生産性はOECD加盟35か国中22位、米国の6割強に過ぎません。

 

長時間労働が起こる原因

「長時間労働」が生じる原因は一言で言えば、企業における「働き方の効率の低さ」にあります。

特に知識集約型企業においては、「働く時間の長さ」で報酬が決まる賃金制度の下では、「残業の増加と働き方の効率の低さ」を助長しやすいと言えましょう。

また、労働集約型企業では、工程改善が不十分であること、サービス産業では、サービス業務の内容や手数のかけ方の見直しが不十分であることが原因と見られます。

 

長時間労働対策の要点

「長時間労働」の対策には、よく“意識改革”が不可欠であると言われています。

これは、“政労使一体の意識改革”を指していますが、“効率よく働く意識”を高め、労働生産性の向上(時間当たり付加価値)などの成果に結びつけるには、個別企業レベルでの具体的な施策が必要です。中でも、目標管理制度の活用は効果的です。

 

[目標管理制度の活用による働き方改革]

  生産性向上目標 留意点
トップ ・企業戦略として、全体の生産性向上目標設定

・評価基準の設定、公表

生産性向上の意義(競争力向上、人材確保等)を徹底
管理者 所管部署の生産性向上目標設定 プロセス改善の重点業務を示す
担当者 担当業務の生産性向上目標設定 プロセス改善の創意工夫

 

経営者・管理者の留意点

一般社員がプロセス改善の創意工夫を行うための着眼点や手法の提供、社員相互に改善を競い合う施策展開・場づくりなどのマネジメントを重視しましょう。

医療費が高額になったら

高額療養費限度額適用認定申請

入院を伴うようなけがや病気の療養や度々の通院で一定額以上の医療費の自己負担をしなければならないような時に、事前に健康保険限度額適用認定証を申請しておくと病院の窓口では限度額までの支払いで済みます。

協会健保や健康保険組合、国保なら市区町村役場に申請しておくと保険者が所得区分を認定し「限度額適用認定証」が交付されます。その認定証と健康保険証を医療機関に提示します。これが無いと高額医療費の限度額を超えた費用も一時的に自己負担をしておかなくてはなりません。働けない時に自己負担の医療費が増えるのは大変な事もあるでしょう。そのような事態をカバーするものです。

 

自己負担額は限度額まで

この認定証は入院だけでなく通院でも利用できます。一度申請しておくと申請を受け付けた日の属する月の1日から最長で1年間が有効期間となります。

この認定証を使うと所得区分に応じて自己負担限度額が決まります。自己負担限度額は1日から月末の1ヶ月毎に判断され医療機関毎、入院、外来、保険薬局等各々毎の取り扱いとなります。

 

高額療養費の自己負担額

高額療養費は1ヶ月の間の医療費の自己負担額の上限が決められています。限度額区分は下記のようになっています。

 

区分ア 標準報酬月額83万円以上

252,600円+(総医療費―842,000円)×1%

区分イ 標準報酬月額53万円から79万円

167,400円+(総医療費-558,000円)×1%

区分ウ 標準報酬月額28万円から50万円

80,100円+(総医療費―267,000円)×1%

区分エ 標準報酬月額26万円以下

57,600円

区分オ 被保険者の市区町村民税が非課税

35,400円

 

診療を受けた日の1年に3ヶ月以上の高額療養費の支給を受けていた時は4ヶ月目から「多数該当」となり、さらに支払い限度額が軽減されます。

国犯法廃止、通則法に編入 扇動罪、それって何!

平成29年度税制改正で、国税犯則取締法(以下、国犯法〈こっぱんほう〉)は廃止され、国税通則法(以下、通則法)に編入されました。

なお、施行は、平成30年4月1日からです。

国犯法は、明治23年に創設され、明治33年に全部改正(ほぼ現在のかたちとなる)、そして、戦後、昭和23年に改正され現在に至っています。条文は、旧仮名遣いのカタカナ表記で、まさに戦前を色濃く残しています。

この国犯法は、いわゆるマルサの強制捜査の法的根拠となるもので、その手続き及び権限等を定めたものです。

 

扇動罪なるもの

国犯法第22条1項に、「扇動罪」なる規定があります。この条文、戦前の「治安維持法」をほうふつさせますが、伝家の宝刀のようなもので、戦後、抜かれたこと(適用されたこと)がないのでは、と思いきや、何と、昭和27年にこの扇動罪が適用された事実がありました。驚きです。沼津市で起きた事件で、その概要はこうです。

平和のために再軍備の徴税に反対しよう、というビラを新聞紙に織り込んだり、喫茶店のテーブル席に置いたりしたのが発端でした。言論の自由を保障した憲法に反するとして最高裁まで争ったのですが、以下のように判示され敗訴しました。

国犯法第22条1項にいう扇動とは、他人に対して、その行為を実行する決意を生じせしめるような、またはその決意を助長させるような刺激を与えることをいい、この扇動罪はそのような行為があったことによってただちに成立し、必ずしも、相手方においてその結果を生じたこと等の認識又は了解することを必要としない。

 

通則法への編入

通則法においては、新たに第11章「犯則事件の調査及び処分」が設けられ、ここに国犯法が編入されました。条文をめくっていっても、この第11章には「扇動罪」なる条文が見当たりませんでした。現況の納税環境下にあっては、このような「扇動罪」なる条文は不要との観点から削除したのか、と思いきや、何と、現行法第10章「罰則」第126条第1項に編入されていました。

この扇動罪、ほとんど議論のないまま通則法に編入されたことに、何か違和感を覚えます。

広島ドラゴンフライズ

広島はスポーツの盛んな都市です。カープ、サンフレッチェは言うまでもないですが、バレーボールのJTサンダース、バスケットボールのドラゴンフライズなど広島を本拠地とするスポーツチームはたくさんあります。

その中でも今最も熱い戦いをしているのがバスケットボールのドラゴンフライズです。bjリーグとNBLという2つのリーグが存在していた日本のバスケットボールリーグが昨年統合され、B.LEAGUEが発足し、昨年の9月に開幕しました。ドラゴンフライズは2部リーグであるB2LEAGUEの西地区でシーズンを戦ってきました。

シーズンを西地区2位で終えたドラゴンフライズは、これからプレイオフでB1LEAGUE昇格をかけた戦いを控えています。まずは5/20に群馬クレインサンダーズとプレイオフ3位決定戦を戦い、それに勝利したら5/28のB1・B2入替戦に進みます。つまりあと2勝でB1昇格が決まるのです。

私も何度か観戦に行きましたが、バスケットボールの試合はとてもスピーディーで迫力があります。今回の3位決定戦・入替戦は東京での開催となるため応援には行けませんが、マリーナホップではパブリック・ビューイングも行われるそうです。なんとか勝利して、来シーズンはB1LEAGUEでの戦いを見せてもらいたいです。

img20170519_090415img20170519_090504

img20170519_090536img20170519_090445

前期損益修正の取扱い 会計と税務の違い

過年度において、正常に収益として益金の額に算入された売上高や資産の譲渡等について、その後の事業年度において契約の解除や取消し、返品、値引き等といった事実が生じた場合、一般論として、過年度に遡って、計上した収益の額を修正しなければ適正な期間損益計算及び課税所得は計算できません。

 

会計と税務の共通

民法上の考え方からすれば、契約の解除や取消し等があった場合には、当初に遡ってその契約の効力を失うことになります。

しかし、会計も税務も、いわゆる「継続企業の原則」に基づき、このような後発的な事由によって生じた損失については、過去の事業年度に遡って修正することはしないで、原則、その解除や取消し等の事実が生じた事業年度に「前期損益修正損」として計上し、税務も当該修正損は損金の額に算入されます。

 

会計と税務の違い

では、過年度の売上高が過大、または外注費等の計上漏れがその後の事業年度において発覚した場合、会計も税務も上記の後発的事由と同様に、その発覚した事業年度において、売上高の過大部分及び費用の過少部分を修正し、前期損益修正損として計上、税務も損金の額に算入されるか、です。

このような場合においては、会計は前期損益修正損として、発覚したその事業年度の損失として計上しますが、税務は、あくまでも過年度に遡って、益金の額を減額、また、損金の額を増額修正し、その事実のあった事業年度の課税所得の金額を再計算します。したがって、会計の前期損益修正損は、税務上は損金の額には算入されません。原則、「更正の請求」以外に救済の余地はないことになります。

 

課税所得計算の原則

法人税法は、各事業年度の課税所得を計算します。したがって、後発的事由に基づかないもの、例えば、当初申告に係る益金の額又は損金の額が事実に反している場合や事実を失念している場合、さらには、その計算が事実を誤認してなされている場合には、常に当初申告に遡って課税所得を訂正します。これが原則であり、その趣旨は恣意性の排除、公平な課税所得の計算です。

なお、この原則は、個人の事業所得や不動産所得で継続的な事業から生ずる所得についても適用されると考えられています。

カテゴリー
お気に入り