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コラム
2026.06.16

法人税の通達ベースによる 労働保険料の会計処理

通達による労働保険料の会計処理

 労働保険の会計処理は複雑です。更新時に確定保険料と概算保険料を同時納付することや、保険料に事業主負担分と従業員負担分が含まれることなどが要因です。また、決算期によっては事業年度と保険期間がずれる点も実務上の負担となります。

法人税法上、労働保険料のうち事業主負担分は、損金の額に算入されます。経理処理は、法人税の通達において簡便な方法が認められています。例えば、卸売業を営むA社(賃金総額2,000万円)が概算保険料33万円を納付した場合を考えます。

<A社の概算保険料の内訳>

雇用

 

(従業員負担0.5%) 10万円

(事業主負担0.85%)17万円

労災

(事業主負担0.3%) 6万円

⑴ 概算保険料の会計処理

 通達では、概算保険料のうち従業員負担分は立替金等として処理し、事業主負担分は概算保険料に係る申告書を提出した日(又は納付日)の属する事業年度の損金の額に算入するとされています。

(立替金等)10万円(現金預金)33万円

(法定福利費)23万円

 この立替金等は、給与支払時における従業員からの雇用保険料の預り金と相殺して消去します。

⑵ 確定保険料(不足額)の会計処理

概算保険料が確定保険料に満たない場合、その不足額のうち事業主負担分は、申告書を提出(又は納付)した事業年度に損金算入します。この場合、申告書提出前であっても未払計上が可能です。A社の確定保険料36万円、不足額3万円(従業員負担分1万円、事業主負担2万円)の場合には、次のような会計処理を行います。

(立替金等)1万円 (未払金)3万円

(法定福利費)2万円

⑶ 確定保険料(超過額)の会計処理

概算保険料が確定保険料を上回る場合、その超過額のうち事業主負担分は、確定保険料に係る申告書を提出した事業年度に益金算入します。A社の確定保険料30万円、超過額3万円(従業員負担分1万円、事業主負担2万円)の場合には、次のような会計処処理を行います。

(現金預金)3万円(立替金等)1万円

(法定福利費)2万円

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